井上光労務サポートオフィスのスタッフです。

 夏の終わりと、秋の気配が感じられます。

 東京2020オリンピック・パラリンピックの華やかさと、雨が多い夏、そしてコロナ禍。
この夏の様々な記憶がありますが、季節はあっという間に過ぎて行ってしまった様に感じるのはなぜでしょうか。

 もう暦は10月に入ります。紅葉の季節を迎えます。
秋になると、毎年決まって淋しいと言いますか、もの悲しい気分になる皆さまも多いかと思います。

 季節に対するイメージもそうですが、秋になると徐々に気温が低下したり、日が短くなったり、植物も落葉してきたり…と、物理的な変化も感じます。
 例えば、夏の夕暮れ時と秋の夕暮れ時。全く違う感覚を覚える方が多いかと思います。
 夏から秋、秋から冬に近づくこと…その環境の変化が、より一層、気持ちを淋しくさせてしまう一つと言えるでしょう。

 では、人の体と内面(心)はどうでしょうか。

 我々の体内には、脳内にセロトニンという神経伝達物質があります。皆さまも、どこかで聞いたことがあるかと思います。
 セロトニンは別名「幸福ホルモン」と呼ばれており、体内時計と共に日中、太陽の光を浴びて活動すると多く分泌するそうです。
 日照時間の変化によって、夏と比べて太陽の光の下での活動時間も減少するため、セロトニンも分泌されにくくなり、この季節の変わり目に、淋しさを感じる一つの原因であることも事実だと思います。

 あともう一つ、秋を淋しく感じる原因に、私は人の無意識の記憶や体験などもあるのでは…と思います。
「何かが変わる」「何かが終わる」という不安と言いましょうか。
  例えば、「友達と楽しく遊んでいたのに帰る時間になってしまった」「楽しい休日がもうすぐ終わってしまう」…などです。
 夏の楽しい時間が終わり、冬の支度が始まる…。この季節はそう言った無意識の記憶が呼び起されることが多いのかも知れません。

 季節を感じる人の感性は、とても繊細で奥が深いです。
そして、次の季節の訪れを楽しみに待つことができるのもまた、人ならではだと思います。

 そんな風に思うと、この季節のもの淋しさを十分に満喫することも、実は必要な事なのではないでしょうか。

                      ※奈良のとある道の柿の木です